漫画規制を推進してきた皆さんへ:もう一つのメッセージ

 漫画が規制によってつまらなくなったり、廃刊や絶版が続出すると、どうなるでしょうか。漫画が好きな人々はいろいろな世代に結構沢山いるので、日々の息抜きや楽しみを奪われる事によって、老若男女を問わず、心に余裕をなくす人が大幅に増えるでしょう。会社でのセクハラやパワハラ、学校でのいじめなどが増えるでしょう。あなたがもし学校の教員だったならば、生徒間のトラブルに一層悩まされるかもしれません。会社の上司ならば、年下の部下の喧嘩が増えるかもしれません。漫画を読んでいない人でも、間接的に表現規制の影響をで、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性はかなり高いのではないでしょうか。それを、皆さんは望んでいるとでもいうのでしょうか。
 私どものような1990年代の世代の多くの人々にとって、漫画を奪われるということは、あなた達にとっての庭の手入れや、旅行や、登山や、ドラマを見たり、クラシックやジャズを聴く事が禁止されるのと同じです。プライベートな時間が奪われるのです。そのようなことを、あなた達はしようとしているのです。それは、正しいといえるのでしょうか。
 もしそういった息抜きを全くしていないのであれば、それはあなたがのんびりと漫画を読んだり、あなたの時代よりも自由の大きい恋愛をする下の世代の人々に嫉妬を抱いているから、表現規制に心を惹かれるのかも知れません。難しいことかもしれませんが、まずは息抜きの時間を持ち、何らかの趣味を持つことを強くお勧めします。
 最後に一言。
 「あなたは子供の時、思春期の時、あるいは20代の時、空いた時間に何をしていましたか? 何に想いを馳せて、何を感じて、何を考えながら暮らしていましたか?」